出西窯
出西窯

出西窯のこと

くらしの陶・
性館 しょうかん

工房隣にある展示販売館「くらしの陶・無自性館」では製作しました出西窯の器を展示販売しており、常時手にとってご覧いただけます。

この建物は、創業50周年の1998年春に開館しました。それまでは工房 2階に展示場を設けていましたが、手狭なため、親交のある出雲民藝館館長の山本茂生様(出雲市知井宮町)が所有する明治初期の米蔵を譲り受け、移築、増改築しました。
2階建て、約300平方メートル。自然の形を生かした松の梁、壁や床板などをそのまま使い、歳月を経た木の風合を生かした建物です。県内産の来待石、来待釉の石州瓦、漆喰壁などで、周辺の田園風景に違和感なく調和するよう配慮しています。館内中央の吹き抜けは、京都の河井寛次郎記念館の構造を手本にしま した。蔵の雰囲気を出すため、通風のよい置き屋根構造を取り入れ、採光も工夫しています。
また、館内中央の吹き抜けを利用して公演などに使用できる構造で、1階の角を舞台に仕立て、階段は客席に使用できるよう適した高さにしてあります。2階からも手すりごしに芝居小屋の雰囲気で舞台を楽しむことができます。自然素材を合わせた建物構造は、肉声がよく通る音響効果も生んでいます。

館名の「無自性館」は哲学者山本空外師よりお教えいただき、碑にも揮毫いただきました言葉「衆縁に従(よ)るが故に必ず自性無し(何もかもおかげさまで自分の手柄などどこにもあろうはずがないの意)」より命名しました。

柳宗理先生デザインのカトラリーや書籍、出雲市内の伝統工芸品(手漉き和紙、ろくろ木工品、本染手織、筒描藍染)も扱っております。2002年、第9回しまね景観賞民間建築部門奨励賞を受賞しました。

くらしの陶・無自性館 展示販売