「多々納弘光の仕事―出西窯を育み、民藝に生きた陶工―」@大阪日本民芸館
昨年、出雲民藝館で開催いたしました「多々納弘光の仕事」展が、
この秋、大阪日本民芸館でも開催されます。
10月20日(日)には、出西窯 代表多々納真による記念講演会も予定しております。
ぜひ足を運んで頂ければ幸いです。
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「多々納弘光の仕事―出西窯を育み、民藝に生きた陶工―」
会期:令和元年9月7日(土)~12月17日(火)
場所:大阪日本民芸館
大阪府吹田市千里万博公園10-5
TEL/06-6877-1971 FAX/06-6877-1973
開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日:水曜日
https://www.mingeikan-osaka.or.jp/exhibition/special/
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出西窯の創業メンバーの一人であり、2017年6月29日に惜しくもこの世を去った多々納弘光。窯元の顔としてよく知られる存在ですが、これまでひとりの作り手として注目されることは多くありませんでした。
弘光が出西窯で担っていた仕事は、主にハンドル(把手)付けと、型を使って成形する作品の製作。ハンドル付けにおいては、見た目の美しさとともに手に持った時の重量感や掴みやすさなどを重視しており、道具として使われることへの気配りを感じます。
また作陶において轆轤を用いなかったため、型物の製作には熱心に取り組みました。非常に多くの種類の型を作り、そこから形を取った陶器には櫛描、点打、縄文、指描きといった様々な技法の装飾が施されました。どの作品にも弘光の美意識が表れており、表現の幅や奥行き、愉しさを示す実例として見る者に驚きと感動を与えてくれます。
日中は出西窯の経営者としての仕事にも追われていたこともあり、工房に入るのは主に終業後、日が暮れてから。そのため作陶する姿を人に見られることは稀で、弘光は作陶には関わっていないと思っていた、という人さえいたのだそうです。
そんな「名もなき陶工」が続けていた、喜びにあふれた仕事の数々を、どうぞご高覧ください。
〈併設展示〉
第2展示室 出西窯の作品
第3展示室 古伊万里そばちょこ
第4展示室 大型の編組品と染織品
《関連イベント》
◇記念講演会◇
「多々納弘光と民藝」
日時:10月20日(日)14:00~15:30(13:30開場)
講師:多々納真氏(出西窯代表・出雲民藝協会会長)
会場:国立民族学博物館・第5セミナー室(大阪日本民芸館向かい)
定員:100名(要予約)
聴講料:300円(別途大阪日本民芸館入館料が必要)
◇呈茶◇
担当:大阪日本民芸館友の会有志
日時:10月20日(日) 11:00~16:30
会場:大阪日本民芸館・渡り廊下
料金:500円(お抹茶とお菓子付)※別途入館料が必要、予約不要。
◇みんげいゼミ(少人数制の講座)◇
「山陰の陶窯―出西窯」
講師:中ノ堂一信氏(工芸史家、京都造形芸術大学客員教授)
日時:11月2日(土)14:00~15:30(13:30開場)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(別途大阪日本民芸館入館料が必要)
「思い起こすままに―多々納弘光さんのこと―」
講師:山本教行氏(陶芸家、クラフト館岩井窯主宰)
日時:11月24日(日)14:00~15:30(13:30開場)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(別途大阪日本民芸館入館料が必要)
◇はじめての「民藝」「民藝運動の広がりと全国の民芸館」◇
初心者の方に向けて、分かりやすく解説します。
日時:12月1日(日)14:00~15:30(13:30開場)
講師:小野絢子(大阪日本民芸館学芸員)
会場:大阪日本民芸館・会議室
定員:20名(要予約)
聴講料:300円(別途大阪日本民芸館入館料が必要)
◇ギャラリートーク(学芸員による展示解説)◇
9月15日(日)、28日(日)、10月14日(月・祝)、22日(火・祝)
11月10日(日)、30日(土)、12月7日(土)、15日(日)
各回:14:00~14:30
参加費:無料 (※別途入館料が必要、予約不要)
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